大人になってから趣味で楽器を始めたいけど何があるかなあ?
と思っているあなた!
フルートはいかがでしょうか?
ちょっと敷居が高く感じられるかもしれませんが、実はとっても気軽に始められる楽器なんです。
ここでは、フルートの魅力についてお伝えします。
- フルートってこんな楽器
- フルートを気軽に始められるポイント
フルートってこんな楽器
小学生の時に漠然ンとフルートに憧れ、中学の吹奏楽部でフルート担当になって以来、フルートの魅力にはまっています。
最初はその演奏する姿の美しさと音色に。
吹けるようになってからは、音や表現の奥深さに魅了され続けて、かれこれ約30年。
一人で吹いても、デュオ(フルート二人)で吹いても、他の楽器と演奏しても、はたまた声楽のソプラノの歌声と合わせてみても、違和感なく合わせられ、さらなる楽しみを見出せます。
そんな魅力いっぱいのフルートについてご紹介しましょう。
金属でできているのに「木管楽器」
良く目にするフルートは銀色ですね。
「フルート」といえば銀色に輝く横笛を想像する方が多いでしょう。
もちろん金属でできていますが(中には木でできているものもあります)、木管楽器に分類されています。
金属でできているのに「木管」とはこれいかに?
誰しもが疑問に思うことを調べてみると、木管楽器とは「金管楽器以外」。
金管楽器とは「演奏者の唇の振動によって音が鳴る楽器」のことです。
楽器そのものが木でできているか、金属でできているかは関係がないんですね。
では、フルートはというと、フルートは唇を振動させて音を鳴らすのではなく、息をエッジ(穴の縁)に当てて、その振動で音が鳴ります。
この説明では分かりにくいですね。
身近な例でいうと、ビール瓶やペットボトルの縁に口を当てて息を吹くと「ボー」という音がなりますが、その原理と一緒です。
あなたも一度はやってみたことがあるのではないでしょうか?
余談ですが、フルート吹きはストローでも音を鳴らせます。
瓶などとは違って管が細いので、ヒューというような高い音が出ます。
穴が開いている管を見ると、音が鳴るかやってみたくなるんですよね。
そして音が鳴ると心の中でこっそり「よし」と思っていたりして。
「フルート吹きあるある」です。
そういえば、時々驚かれますが、ビール瓶やペットボトルを鳴らす時と同じく、フルートは口を当てる穴をふさぎません。
遠目で見ると、吹き口の穴を塞いでいるか分かりにくいのですが、がっつり開いています。
唇を当てて吹いているだけなんです。
そのまま息を吹くので、吹き込む息の半分ぐらいは外に出てしまうということですね。
よく、フルートの体験をした人が「頭がクラクラする~」となるのは、音を鳴らすための息よりも外に出ていく息が多すぎるためじゃないかなと思います。
もちろん、慣れると無駄に息を使うことなく吹けますよ。
音域は3オクターブ
音域とは、音が出る範囲のことです。
フルートは、ピアノでいう真ん中の「ド」から、3オクターブ上の「ド」まで鳴る、とされていますが、実際は、「ミ」ぐらいまで鳴ります。
「ドレミファソラシドレミファソラシドレミファソラシド レ ミ」ですね。
ただ、最高音とされる高い「ド」よりも高い「レ」以上の音はほぼ使いません。
3オクターブならせると、「吹いてみたいな」と思った曲はたいてい吹けます。
クラシックはもちろん、ポップスなども得意分野です。
フルートで吹くには低すぎる音が出てきたら、1オクターブ上げて吹けば大丈夫。
3オクターブ出るので、対応出来ちゃいます。
値段が高そう?
銀色に輝くフルートはとても高価に見えますね。
銀色だけではなく金色なんてみたらもう・・・!
実際、何百万円もするフルートもあります。
楽器の値段はピンキリです。
ですが、値段が高くなればなるほど、音の鳴りは良くなるという訳でもありません。
音の鳴り具合は、材質にもよるのです。
趣味で始める程度なら、そんなに高い楽器でなくても大丈夫ですよ。
続けるかわからない、試しに少し練習してみたい程度なら、2万円ぐらいから通販でも売っています。
ただ、しっかり練習したい、長く続けたい場合は、10万円前後の物が良いかとは思います。
その場合は国内メーカーの物を選ぶと安心です。
フルートを気軽に始められるポイント
私が長くフルートを吹いてきて、「ここがフルートの良いところだなあ」と思うポイントをお伝えします。
もちろん音も良いのですが、ここでは機能的な意味でのおすすめポイントをご紹介しましょう。
- 軽くて持ち運べる
- 指使いが比較的簡単
- 練習場所にあまり困らない
- 追加であまり費用がかからない
- 他の楽器とアンサンブルができる
- ちょっとした機会に披露できる
詳しく見て行きましょう。
軽くて持ち運べる
フルートは、実は3つのパーツに分かれます。
横幅は44㎝×縦幅9㎝のケースに入るサイズになるのです。
これは、オーケストラにある管楽器、弦楽器の持ち運べる楽器の中で一番小さく、軽いと言えます。
(正確にはピッコロというフルートよりも高音が鳴る楽器が一番小さくて軽いのですが、ピッコロを趣味で始める、と言うことはほぼないと思いますので、ここでは除外します。)
実際、吹奏楽部やオーケストラに所属していると、他の楽器の人に「軽くてコンパクトでいいなあ」とうらやましがられます。
大きめのカバンにならフルートも楽譜も全部入ってしまいます。
他の楽器ではそうはいきません。
荷物が重いとそれだけで移動するのがおっくうになってしまうので、「軽い」というのは重要度高めのポイントです。
指使いが比較的簡単
ピアノやギターだと、たくさんの音を鳴らすために手の位置を移動させなければなりません。
一つの指に付き、決まった鍵盤などがないためです。
でも、フルートは指を置く位置が決まっています。
鳴らす音によっては多少指を置く場所は変わりますが、ほとんど動かすことはありません。
指使いも小学校で習うリコーダーに似ていて、覚えやすいでしょう。
アンサンブルをよくするピアノの先生にも「フルートは指を置く位置が決まってていいなあ」と言われたこともあります。
練習場所にあまり困らない
フルートは管楽器の中では音量が比較的小さい楽器です。
ピアノと比べても、同じぐらいと言えるでしょう。
騒音レベルをdB(デシベル)で表すと
低学年のピアノの音=木管楽器=70~90dB(パチンコ店、新幹線車内ぐらい)
大人が鳴らすピアノの音は90~100dB(地下鉄や滝の近く)
ぐらいだそうです。
自宅でのピアノの練習と同じように、フルートも夜は20時まで、1時間以上続けて練習しない、など、周囲に配慮が必要ですね。
でも、フルートはピアノと違って持ち運べますので、カラオケボックスや、練習室を借りての練習も可能です。
カラオケボックスで練習する際は、楽器練習が可能かどうか事前に確認しましょう。
フルートを練習できる場所についてはこちらにまとめましたので、良かったらご覧くださいね。
フルートの練習場所9選!利用する際の注意点と活用できる意外な場所
追加であまり費用がかからない
ピアノは1年~1年半毎に調律が必要です。
費用は3万円ぐらい~でしょうか。
ヴァイオリンやギターなどの弦楽器の弦は消耗品です。
弾く頻度にもよりますが、ギターなら1カ月、ヴァイオリンなら3カ月~半年で弦を交換しなければなりません。
そのたびに数千円かかります。
サックスやクラリネットなども、リード(口にくわえるところ。葦(あし)という植物でできている)は消耗品で1カ月と持たずに交換する必要があるようです。
こちらは1箱に10本のリードが入って3千円~ですが、すべてのリードが使用できるわけではありません。
サックスを吹いてい経験から言うと、10本の内、演奏に使えるのは2、3本です。
他のリードは、吹きにくかったり、音が出にくかったりして、そのままでは使えないのです。
吹きやすくするためには、やすりなどを使って自分で調整するのですが、初心者には難しいでしょう。
対してフルートは、一度楽器を買ってしまえば、追加で費用はほとんどかかりません。
長く使っていると、楽器全体の調整をした方が良いですが、それもしょっちゅうではありません。
毎日吹くなら1年に1回ぐらいでしょうか。
楽器の状態にもよりますが、簡単な調整なら費用が掛からないこともありますし、かかったとしても数千円程度です。
何年も使っていない楽器を使う時や、長年使っている楽器は、「オーバーホール」と言って、楽器全体のチェックをお願いすることもあり、それは3万円ほどかかります。
しかし、頻度は低く、私は30年ほどフルートを吹いていますが、オーバーホールをしたのは2回程度です。
高級そうな見た目に反して、ランニングコストがあまりかからない庶民派の楽器だったりするのです。
他の楽器とアンサンブルができる
自分がフルートを吹ければ、ピアノの人と一緒に演奏(アンサンブル)をすることができきます。
例えば、お子さんやお孫さんがピアノを習っていたら?
ジブリの簡単な曲なら、1年以内に一緒に演奏できるようになるのではないでしょうか。
もちろんピアノとだけではなく、他の楽器とも相性が良いです。
私は今まで、フルート同士、ピアノ、オーボエ、ヴァイオリン、ヴィオラ、アコースティックギター、ソプラノ歌手などなど、いろいろなアンサンブルを楽しんできました。
どの場合も素敵な音楽が生まれましたよ。
一人で演奏するのも楽しいですが、誰かと一緒に演奏するともっと楽しみが広がります。
ちょっとした機会に披露できる
家族での誕生日会やお友達とのクリスマス会などで、演奏を披露することもできます。
なんといっても持ち運ぶことができるので、どこでも演奏できるのです。
スマホなどに伴奏の音源などを入れておいて、それを鳴らしながら演奏すると一気に華やかな雰囲気に。
1曲すべてを演奏するのが難しい場合は、曲のフレーズを吹くだけでも喜んでもらえますよ。
生活の中で耳を澄ませてみると、コンビニや図書館に入るときの音、スーパーでかかっている歌、アニメなどのシーンでバックに流れている曲など、たくさんの音があふれています。
そんな日常で聞き流してしまう音を切り取って、イントロクイズにするのも面白いですね。
「あー!どっかで聞いた事ある!なんだっけなー?」と言われると、思わずにんまり。
みんなで楽しめる事請け合いです。
まとめ
大人になってから始める楽器にフルートはとっても良い!ということを見てきました。
フルートは下記の特徴がありましたね。
- 軽くて持ち運べる
- 指使いが比較的簡単
- 練習場所にあまり困らない
- 追加であまり費用がかからない
- 他の楽器とアンサンブルができる
- ちょっとした機会に披露できる
趣味で楽器を始めるなら、ぜひフルートにも目を向けてみてくださいね。
この記事でフルートの魅力が伝わったなら幸いです。
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